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ハブテトル ハブテトラン (2) [日本文学の本]


ハブテトル ハブテトラン (ポプラ文庫)

ハブテトル ハブテトラン
作者: 中島 京子

母の故郷・広島県松永(福山市)の小学校に、2学期だけ通うことになった小学5年生の大輔の物語です。
心に残った部分を、福山出身者の目線から(ストーリーとは関係なく)書きます。

1.「柿がそけーあるけえ、誰か来たんかぁー?誰かわからんけえ、食べて待ちよろう」
(訳)「柿がそこに有るから、誰か来たのかなぁ?誰か判らないから、食べて待っていよう」
誰が持ってきたか判らない食べ物が、施錠していない玄関に勝手に置いてある。私の実家でも普通にあることなので、いっしょいっしょと思いながら読みました。
食べた後に誰がくれたものか判る(もしかしたら判らないかも?)ということ、そんなに田舎でもないと思うのですが、よくあるんです。

2.「ぼくとおじいちゃんとハセガワさんは、夢中になってシャコのカラの山を作ることになった。」
最初、シャコの外見を「ムシ」に似ているといって気味悪がっていた大輔君も、勇気を出して食べました。
シャコは塩ゆでにして手で剥いて食べていましたが、意気地のない子供だった私は食べられませんでした。大人たちは「ざる」にカラの山を作っていましたが。

3.仙酔島(せんすいじま)のたぬき
仙酔島の名前の由来は、仙人も酔ってしまうほど美しい島ということから。我が家でも、毎年夏休みに海水浴に行きます。

写真がイマイチですが、左奥が仙酔島、手前のお堂がある島が弁天島、その右向こう側が皇后島です。
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たぬきも確かにいますよ。
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4.亥の子
子供たちが町内の各家を回って、数え歌を歌いながら、縄を巻き付けた石で地面を搗(つ)いて商売繁盛のお祈りをする行事です。
本書にもあるように、いただいたご祝儀は子供会資金になっていました。私の町内では地面に置いたダイダイ(無いときはみかん)を搗いていました。終わったあとにみんなでぜんざい(粒あんのおしるこ)を食べるのが楽しみでした。

ハブテトル ハブテトラン [日本文学の本]


ハブテトル ハブテトラン (ポプラ文庫)

ハブテトル ハブテトラン
作者: 中島 京子

5月号から購読を始めた小学館の文芸誌「きらら」。この中のfrom BOOK SHOPSというコラムに紹介されていた「ハブテトル ハブテトラン 」。福山出身者としては見過ごせず、買ってしまいました。

題名:ハブテトルハブテトラン
手許にある「びんごばあ 備後福山地方の方言辞典 著者:高橋 孝一」にははぶてるの意味として、「ふてる、不満の意を明からさまに顔に表す」と記載されています。「ハブテトルハブテトラン」とは「拗ねている、拗ねていない」との意味、従姉妹がしょっちゅうはぶてていたことを思い出しました。

作者:中島 京子
この作品が「第1回広島本大賞」の受賞作ということで、漠然と地元の作家さんかなあと思っていました。この本を買って初めて「小さいおうち」で直木賞を受賞された中島 京子さんと気がつきました。

備後弁(備後:びんごは広島県東部の旧国名)で書かれたセリフが見事で夢中になって読みました。感想については次回。

きらら(小学館) [日本文学の本]

2,000円で1年間12冊の小説誌が届きます。
先日購入した「謎解きはディナーのあとで」の帯に書かれていた宣伝文句に惹かれて早速注文しました。1冊あたり¥167(税込み・送料込み)ということで、あまり期待はしていなかったのですが、想像していたより立派な130ページほどの冊子でした。小学館の文芸書の宣伝媒体の一つということなのでしょうか。

取り敢えず「謎解きはディナーのあとで」(続編とのことですが)から読んでみますか...

from BOOK SHOPS(日本中の書店員さんがつくる書店の"いま"がわかるページ!)というコラムに紹介されていた「ハブテトル ハブテトラン 」は子供たちにも読ませてみたいと思いました。

ハブテトル ハブテトラン 作者: 中島 京子

文庫版もあり

ハブテトル ハブテトラン (ポプラ文庫) 作者: 中島 京子


その他の内容は私が紹介するより公式サイトを見ていただいたほうが良いかと思います。
WEBきらら http://www.quilala.jp/はこちら

Sony Reader Store で「読んでおきたいこの100冊」を無料ダウンロードしたことをきっかけに、自分が普段選ばない本を読む楽しさに目覚めてしまいました。たまには与えられた物を読むのも、読書の楽しさを広げることになると思います。

阪急電車 [日本文学の本]

ずーっと気になっていた有川 浩 さんの「阪急電車」、せっかくなので阪急電車に乗って読みたいと思っていました(テツの本じゃありません)。妻の実家は阪急沿線(本当は能勢電鉄沿線)、今回帰省したのを機に、作品の舞台になっている阪急今津線に乗ってみました。

阪急電車 (幻冬舎文庫) 有川 浩

一月二日、川西能勢口の書店(アステ川西2階の田村書店)で、「阪急電車」を購入しました。「ぐるっと初詣パス」を買ったら、宝塚行きの電車で出発です。
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川西能勢口から行くと、宝塚の一駅手前が清荒神(きよしこうじん)、駅を出てすぐ左手に作品中にも登場する宝塚中央図書館があります。(すぐに読み始めていて良かった...)。清荒神への初詣客が多かったようで、発車後の車内はガラガラになっていました。
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(宝塚中央図書館・・・書架の前のガラス窓に阪急電車が映っています)

宝塚の駅で今津線に乗り換えです。今回は門戸厄神(もんどやくじん)へ初詣に行きました。
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終点(始発?)の西宮北口の一駅前が門戸厄神、駅から門戸厄神(東光寺)までは700mほど、参拝客が途切れずに続いていました。
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ぐるっと初詣パスの利用者は破魔矢をいただくことができました。
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帰りに目にした標識、関西では神様も仏様もさん付けです。
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妻は小学校に上がる前の2年ほどの間、門戸厄神に住んでいました。その頃の面影が少しは残っているようです。

初詣の後、西宮北口まで一駅乗り、西宮ガーデンズでささやかな買い物をしました。
文庫のあとがきに西宮北口の呼び方には「ニシキタ」派、「キタグチ」派の二派があると書かれていましたが、妻にきくと、昔は「キタグチ」(アクセントは"タ"にある)と呼んでいたと申しておりました。

この作品は4月に映画化されるとのこと、文庫の帯に戸田恵梨香さんの写真があったので、自分の中では戸田さんはOL役と決めつけて読んでいました(このキャストでは年齢的に違いますよね)。今度は中谷美紀さんをイメージして読んで見ようと思います。

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ウマオイ [日本文学の本]

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娘が書道教室で書いてきた「ウマオイ」何のことか知りませんでした。
書道の題材になるくらいだから歳時記に載っているのではないか?

俳句小歳時記



調べると確かに初秋の季語にありました。

馬追(うまおい) きりぎりすに近い種類...キリギリスの仲間だったんですね

ふるさとや馬追鳴ける風の中 水原秋櫻子

エアコンなしでは我慢できない今日この頃、秋が待ち遠しくなりました。

※今回の書籍

大泉書店
「俳句小歳時記」
 水原秋櫻子 編

蔵書票(エクスリブリス) [日本文学の本]

蔵書票(エクスリブリス)が表紙にデザインされている 松本 侑子さんの「読書の時間」を紹介します。
1991年に出版された単行本を文庫化したものです。(文庫版は94年発行)

表紙の画像はこちら
(表紙写真の掲載は取りやめました。リンク先は松本さんのホームページです。
文庫本は右側です)

作者の松本侑子さんは、未だにニュースステーションに出演されていたイメージが強いです(私にとっては)。

この本を読むと、ほんとに読書好きな方だということが伝わってきます。

私は文庫派なので、蔵書票は貼るところがありません。
そこで蔵書印を作ってみようと考えました。
「データ印」みたいに日付を入れることができれば嬉しいのですが...
2,3日前からいろいろ調べているところです。

松本侑子さんのホームページ
(ブログでないのが新鮮に感じます)

※今回の書籍

講談社文庫
「読書の時間」
 松本 侑子

歳時記 [日本文学の本]

TBSラジオで放送されている永六輔さんの番組「永六輔その新世界」が放送1000回目を迎えられたようです。
10年ほど前まで通っていた散髪屋さんで良く聴いていました。
毎週土曜日午前の放送なのですが、その時間帯に散髪に行くことが多かったように思います。

いつの放送だったか、また内容も良く覚えていないのですが、永さんが「歳時記」は持っておくべきというような意味のことをお話になったことがありました。なぜかそのお話に納得して、散髪の帰りに買ったのがこの本です。
永さんの放送は10年以上も聴いていないのですが、ネットで放送1000回目の記事をお見かけしたので、この時のことを思い出しました。

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※今回の書籍

大泉書店
「俳句小歳時記」
 水原秋櫻子 編

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